今回は木津川市城山台エリアの人口急増に伴い問題となっている城山台小学校のマンモス校化についてまとめて紹介していきたいと思います。
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木津川市「城山台小学校」マンモス校化問題の概要
木津川市立城山台小学校の児童急増問題いわゆるマンモス校化問題は、2014年(平成26年)に開校した城山台小学校について、学校区内の住宅街の人口急増にともない2025年、2026年には全校生徒1800人となり、全国1の児童数になる見通しである問題です。
児童数急増の原因は木津川市城山台の人口急増で、民間主導による住宅地開発が進み、その急増が木津川市の予想を大きく上回ったことにより、教室やプールなど根本的な小学校施設の不足が予想されています。
具体的な児童数増加の見通し
令和元年12月に行われた木津川市の説明会資料によると、上記グラフのように城山台小学校の児童数は増えていくと考えられています。ちなみに直近の令和2年度の児童数は991名となっており、予想値の児童数1000名にほぼ近い数値となっています。
もしこの予想値通り増加を続けた場合、令和7年には1800名の児童数、クラス数で言うと55クラス(単純に割っても1学年10~9クラス)という状態になります。この状態になった場合、城山台小学校ではそもそも普段学習する教室が不足することから小学校の増築を決定しました。
全国1のマンモス校に!?
しかし実際問題として全校生徒1800人と言われても、これが異常なことなのかピンとこないという方も多いと思います。正直私もいまいちピンと来ていません。(私も子供のころ通った小学校がマンモス校だったからでしょうか・・・。)
しかし日本の他の小学校と比較すると分かるもので、マンモス校で有名な小学校を検索すると、
- 千歳市立北陽小学校 児童数1489名
- 鹿児島市立中山小学校 児童数1433名
- 浜松市立内野小学校 児童数1424名
などが上位にあるのを軽く超えていくということになります。他校と比較するとちょっとわかってきます。
城山台小学校マンモス校化問題に対する木津川市の対応
次に城山台小学校の児童急増に伴う問題に対する木津川市の対応について紹介していきます。
城山台小学校・新校舎の建設
まず最も主要な対策が「新校舎の建設」です。そもそも教室不足になることが予想されているので当然ともいえる対策です。上の写真の通り2020年7月現在建築はスタートしています。
城山台小学校の信仰者は上の図の場所に建築されます。グラウンドが小さくなることや、菜園エリアに建築することから計画段階から他の土地の買収や新小学校設立なども含めた地域の声もありましたが、現実的な方法がこれしかないということからココに建築するということが決まりました。
新校舎は2年生と3年生の教室とする予定です。
城山台小学校新学舎に関する対応
新学舎ができたからと言ってすべてが解決するわけではないということで、新学舎を使った教育について木津川市はいくつかの方針を説明しています。ざっくりまとめると
- 新学舎に副校長・養護教諭・事務職員・特別支援教育支援員・学校司書などを配置し、新校舎だけで独立した学校にできるほどの体制を整える
- 新学舎と本学舎のそれぞれの避難経路の設定
- 新学舎にミニ体育館を建設
- グランドが狭くなるのは近隣の公共施設の活用も検討
- プールの不足なども近隣の施設の利用を検討
- 休み時間のグランド利用は学年単位でルールを設定し体育館の開放も検討
- 新学舎に図書室の設置
- 理科室や家庭科室は主に上級生の利用なので設置はなし
- 音楽室についてはミニ体育館の利用を検討
- PC授業はタブレットの導入で通常教室で履修可能
というような方針を決めています。
城山台小学校のみ学校選択制
城山台小学校を学区外就学特定地域に指定し、城山台小学校区の児童のみ他の小学校を選択することが可能という制度です。詳細は7月8月に発表されるということです。
これは他の小学校区に行きたい人はそれを認めるということで、距離的に州見台小学校や梅美台小学校に通学することを希望する人にはそれを認めていこうという考え方でしょう。
それにより城山台小学校の児童数急増を緩和させる狙いかもしれませんが、正直地域の方々の考え方をみるに効果はあまりないでしょう。
進学先の中学校区の変更
さらに城山台小学校だけでなく、その進学先である木津中学校も遅れて児童数の増加問題を抱えることが予想されるため、令和5年度入学生から城山台エリアの半分9丁目~13丁目までを木津中学校区から木津南中学校区に変更することになっています。
この変更は児童数の急増とともに、通学距離の長さも変更の理由となっており、城山台南部エリアは木津南中学校が徒歩10分ほどの距離にあるにもかかわらず、1時間弱かかる木津中学校区という問題がありました。
城山台小学校マンモス校化に関する地域の声
城山台小学校の児童急増マンモス校化については地域の方々から様々な意見が出ています。
こどもの未来を考える城山台パパママ会
城山台小学校のマンモス校化について活動されている団体で「こどもの未来を考える城山台パパママ会」というものがあり、主に「新しい別の学校を作る」ということも求めて活動しています。
既に新学舎の増築も決まり建築も始まっていますが、地元の方の意見としては「新しい学校を作る」という意見もあるようで3000人余りの署名も集まっているようです。
このエリアの子育て世代であっても「あーなんか、すごい問題らしいけど、、、どうでもいいわ」となってしまいがちですが、このような活動で自分の意見を行政に伝えていくのは素晴らしいことですね。
城山台の児童数増加の見通しが甘かった?
城山台小学校は令和7年には1800人の児童数の見込みとなり「教室が足りない」となりましたが、そもそも児童数増加の見通しが甘かったのではないかという声もあります。
木津川市は近隣の同じような開発が行われた梅美台・州見台エリアを参考に未就学児の発生率を0.3として見ていたところ、実際に城山台の未就学児発生率は0.58と大きく上回ったとし、予想することは困難だったと説明しています。
この手のことは結構「行政」には予想困難なので仕方ない部分があります。
しかし実際われわれのような不動産業者系の民間団体は人気になることを見越して早期に城山台の新築販売に力を入れている業者も多々あるので、完全に予想できなかったとは言えないでしょう。
きっと「よくわからんし梅美台・州見台と一緒の数値くらいやろ」的な感じだったのかもしれません。あとついでに言うとこれからの見通しも50人ずつ児童が増えていくという見通しですが、これも結構あやふやなので本当に1800人になるのか疑問も残ります。
城山台マンモス校化に関するメディアの報道
城山台小学校のマンモス校化については規模が全国トップになる見通しということもありテレビや新聞などでも報じられることになりました。
- MBSのニュース「ミント」
- yahooニュース(MBS)
- 京都新聞
- 朝日新聞デジタル
などなどが、その実情と地域の方々の要望を伝えました。
木津川市「城山台小学校」児童急増に伴うマンモス校化問題について:まとめ
木津川市の城山台小学校は令和7年には児童数1800名に及ぶマンモス校になる見込み。
木津川市は城山台小学校のグラウンドに新学舎を増築し教室数を確保する予定。
城山台小学校区の地方の方の声では新学校の設立の要望の声などもある。